Salesforceの取引開始済みリードはどこにある?表示されない理由と確認・編集方法を解説
Salesforceでリードを運用していると、
- 商談化したはずのリードが一覧から見つからない
- 「取引開始済み」で絞り込んでも出てこない
- 取引開始後の元リードを確認したいが、どこを見ればいいかわからない
という場面があります。
これはデータが消えたわけではなく、リードを取引開始した後のSalesforce標準仕様によるものです。
Salesforceでは、評価済みのリードを取引開始すると、取引先・取引先責任者・商談へ変換して営業プロセスを進める仕組みになっています。
この記事では、取引開始済みリードの基本的な扱いと、どこで確認できるのか、表示・編集したい場合に必要な権限を整理して解説します。
Salesforce管理者の方はもちろん、日々リードを扱う営業担当者やマーケティング担当者の方にも参考になる内容となっていますので、ぜひご覧ください。
リードの「取引開始済み」とは
Salesforceのリードには、その見込み客が今どの段階にいるかを表すリード状況があります。
そして、見込み客として管理していた相手が商談化する段階になると、リードの取引開始(コンバート)を行います。

Salesforce公式ヘルプでも、リードを評価したら取引先責任者・取引先・商談へ変換する流れが案内されています。
この取引開始を実行すると、通常は次のようなレコードが作成または関連付けされます。
- 取引先
- 取引先責任者
- 商談(作成する設定にした場合)
つまり、もともとリードとして管理していた情報が、その後の営業活動に使う正式なレコードへ引き継がれるイメージです。

このとき元のリードレコード自体が即削除されるわけではありませんが、取引開始済みリードとして通常の検索対象から外れる挙動になります。
なぜ取引開始済みリードは見えなくなるのか
取引開始後に「元のリードが消えたように見える」のは、Salesforceの仕様です。
Salesforce公式ヘルプでは、取引開始後、システム管理者から「取引開始済みのリードを表示および編集」権限を付与されていない限り、リードレコードは検索できなくなると案内されています。
たとえば、Aさんというリードを取引開始した場合、Salesforce上では次のような状態になります。
- リードとしてのAさんは「取引開始済みリード」になる
- 取引先責任者としてAさんが作成される
- 必要に応じて取引先や商談も作成される


実務上は、取引開始後に日常的に触るのは取引先責任者側のAさんであることが多いため、元のリードが見えなくなると「消えた」と感じやすいです。
ただし実際には、通常UIで見えにくくなっているだけと理解すると整理しやすいです。

リストビューで「取引開始済み=TRUE」にしても出てこない理由
まず押さえておきたいのは、取引開始済みリードは通常のリストビューでは確認できないという点です。
ここは、現場で特につまずきやすいポイントです。
リードのリストビューで「取引開始済み = TRUE」の条件を入れれば、コンバート済みのリードが表示されそうに思えます。
しかし通常は、それでも表示されません。
理由は、取引開始済みリードが通常の検索や一覧表示の対象から外れているためです。

つまり、絞り込み条件が間違っているのではなく、その画面ではそもそも見えない仕様になっています。
この仕様を知らないと、「条件の組み方が悪いのかもしれない」「データが消えたのかもしれない」と誤解しやすいので注意が必要です。
取引開始済みリードはレポートなら確認できる
一方で、取引開始済みリードはリードレポート上で確認できます。
取引開始済みリードはまったく見られないわけではありません。
Salesforce公式ヘルプでも、リードレポートは取引開始済み・未取引開始の両方のリードを表示できると案内されています。
たとえば、次のような形でレポートを作ると確認しやすいです。
- レポートタイプ:リード
- 作成日:先月
- グルーピング:リード状況
こうすることで、「取引開始済み」の件数や対象レコードを一覧で把握できます。

ちなみに、このようにレポートで表示した”取引開始済みリード”レコードをレポートから飛んで確認してみると、取引先責任者にコンバートされてるため「このリードはすでに○○の取引先責任者に変換されています。」と表示されます(権限を持つ場合)。

また、Salesforceヘルプには、組織内の取引開始済みリード一覧を表示するには、標準のリードレポートを使うか、必要に応じてカスタムレポートタイプを作成するという案内もあります。
ヘルプでも、取引開始済みリードはレポートには表示される一方で、参照や編集には専用権限が関わることが示されています。
取引開始済みリードを表示・編集するには
取引開始済みリードを画面上で表示・編集したい場合は、「取引開始済みのリードを表示および編集」権限が必要です。
Salesforce公式ヘルプでも、Spring ’17以降はこの権限が必要と案内されています。
付与方法は、大きく2パターンです。
カスタムプロファイルの場合
カスタムプロファイルを使っている場合は、プロファイル側でこの権限を有効化します。

標準プロファイルの場合
標準プロファイルでは、権限セットで「取引開始済みのリードを表示および編集」を付与する運用がわかりやすいです。

公式ヘルプでも、権限セットからアプリケーション権限を設定し、ユーザーへ割り当てる流れが案内されています。
取引開始済みリードを直接確認したい場合は、管理者に「取引開始済みのリードを表示および編集」権限の付与可否を確認しましょう。
特に、自社で標準プロファイルを利用している場合は、権限セットでの付与が必要になるケースが多いです。
実務ではどう扱うのがよいか
実務上は、取引開始済みリードを日常的に直接編集するケースは多くありません。
基本的には、次のように考えると整理しやすいです。
- 取引開始前の見込み顧客管理
→ リード - 取引開始後の営業・顧客管理
→ 取引先、取引先責任者、商談 - 過去分析や件数確認
→ リードレポート
つまり、普段の業務で見るべき中心は変換後のレコードであり、元の取引開始済みリードは必要なときだけレポートや権限付き表示で確認する、という整理です。
この考え方にしておくと、「見えないのは不具合ではなく、役割が変わっただけ」と理解しやすくなります。
まとめ
Salesforceでは、リードを取引開始すると、元のリードが完全に消えるわけではありません。
ただし、通常は検索やリストビューで見えなくなるため、初めて触ると「なくなった」と感じやすいです。
今回のポイントを整理すると、次のとおりです。
- リードの取引開始により、取引先・取引先責任者・商談へ情報が引き継がれる
- 取引開始済みリードは通常のリストビューや検索では見えない
- ただし、リードレポートでは確認できる
- 表示・編集には「取引開始済みのリードを表示および編集」権限が必要
「取引開始済みリードが見つからない」と感じたら、まずは“見えない仕様なのか、権限の問題なのか”を切り分けるところから始めるとスムーズです。
また、こうしたSalesforceの標準仕様は、知ってしまえばシンプルですが、最初は「なぜ見えないのか」「どこを確認すべきか」で迷いやすい部分でもあります。
Steadmarkでは、Salesforceの標準機能を踏まえた運用整理や、現場で迷いやすい権限設計・表示仕様の整理も支援しています。
「自社の運用だとどう考えるべきか知りたい」「似たような仕様で現場が混乱している」といった場合は、ぜひこちらからお気軽にお問い合わせください。
